介護職に役立つ資格3つを紹介【有効求人倍率が低くても有利!?】
少子高齢化社会でニーズの高まっている介護職ですが、もしかしたらあなたも転職を考えているのではないでしょうか?
介護職は無資格でも働けるものの、資格を取得していれば断然有利に働きます。
そこで今回は、なぜ介護資格を取れば転職に有利になるのかを解説したうえで、実際に有利となる3つの介護資格についてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!
介護職は資格があれば有効求人倍率が低くても有利!
有効求人倍率とは、求職者1人に対して何件の求人があるかを示す数値のこと。
有効求人倍率の数字が大きいほど就職しやすく、小さいほど就職しにくいですが、結論から言うと、介護職はたとえ有効求人倍率が低くても、資格があれば就職で有利になるのです。
理由は至ってシンプルで、介護職の現場では介護資格を持つ人材がまだまだ不足しているから。
例えばですが、厚生労働省の調査によると、介護職員数は15年前から約3.3倍に増加しているのにも関わらず、介護職員のうち約半数が非正規職員に偏っています。
上記の図の通り、介護施設などでは人手が足りていないところが多く、資格を持つ即戦力になるような人材を常に求めている状態。
なので、たとえあなたの働きたいエリアの有効求人倍率が低くても、資格を取得すれば、就職を有利に進められるでしょう。
さらに、資格があれば、資格手当によるお給料UP・役職に就くなどのキャリアアップも目指せますよね。
では、介護職への転職に有利になる3つの資格について以下で順番に紹介していきます。
- 初任者研修修了
- 実務者研修修了
- 介護福祉士
シングルマザーで仕事や子育てに忙しいあなたでも、介護職の資格なら通信コースなどもあるので、自分の生活にあった方法で取得できますよ。
介護職に役立つ資格①初任者研修修了者(旧ヘルパー2級)
初任者研修を修了すると、無資格では行えない「身体介護」業務が可能となり、利用者の家を訪問して行う訪問介護や、老人ホームなどの施設介護で行う業務内容の幅が広がります。
基本的な介護の知識を学べるので、最初に取得する資格としておすすめでしょう。
<初任者研修修了者とは?>
食事、更衣、入浴介助などを行うための基本的な知識と技術を身につけている者。
初任者研修は介護資格の中で最も取得しやすい資格であり、利用者の身体に触れる身体業務が行えるようになります。
<取得方法>
①お住まいの都道府県が指定した研修もしくは、ハローワークの職業訓練を受講し修了
②カリキュラム修了後に行われる筆記試験の合格
<修了に要する時間>
合計10項目130時間の講義を受講(※東京・神奈川の場合)
※受講するために必要な資格はありません
※各項目の時間数は、都道府県によって異なる場合があります
<介護職員初任者研修を取得するメリット>
・介護職員初任者研修者は、訪問介護のサービス(身体介護も含む)全てを行えるようになる
・無資格者に比べて給与などの待遇が良くなる
・有資格者向けの求人数が多いので就職に有利
介護職に役立つ資格②実務者研修修了者
介護職員実務者研修は、初任者研修に比べより実践的な知識と技術を学べるので、取得すれば質の高い介護サービスを提供できるようになります。
介護資格を持っていなくても受講できますが、初任者研修の資格を持っていれば共通科目の受講を免除できるので、段階的に受験してもいいかもしれませんね。
<実務者研修修了者とは?>
初任者研修よりさらに幅広い講義や演習の内容を受けて、より専門的な知識をもった者。
実務者修了者は、医療的ケア(たん吸引や経管栄養など)の業務も行えます。いずれ国家試験である「介護福祉士」を受けるなら、ほとんどの人が受講必須の資格ですね。
<取得方法>
お住まいの都道府県が指定した研修を受講もしくは、ハローワークの職業訓練を受講し修了
<修了に要する時間>
合計20科目450時間の講義を受講(※東京・神奈川の場合)
※受講するために必要な資格はありません
※保有する資格によって受講内容や時間が変わる場合があります
<介護職員実務者研修を取得するメリット>
・資格手当や役職手当により給料が上がりやすい
・3年の実務経験を積めば、介護福祉士(国家資格)も目指せる
・実務経験に関係なく、「サービス提供責任者」の求人に応募できるようになる
介護職に役立つ資格③介護福祉士
介護福祉士は、介護資格の中で唯一の国家資格です。
介護福祉士を取得するためには受験資格を満たす必要がありますし、取得するルートは数種類あるものの、いずれにせよやや難易度が高い試験なので、落ちてしまう方もちらほら…。
なので、介護福祉士を取得するなら猛勉強を覚悟しておきましょう。
<介護福祉士とは?>
「社会福祉及び介護福祉士法」によって定められた国家資格。
介護福祉士になれば、介護職員への指導や利用者の相談・助言など、今までよりも幅広い仕事に携われます。
専門知識と技術を生かし、利用者の身体上・精神上のケアだけでなく、現場の介護スタッフに対する教育・指導などを行うので、リーダー的存在だと言えるでしょう。
<取得方法>
国家試験(筆記試験・実技試験)に合格する
※国家試験は受験資格を満たした者のみ受験できます
<受験資格>
・実務経験ルート:「介護業務に3年以上働き、実務者研修を修了している」
・養成施設ルート:「高校卒業後、福祉系の専門学校を卒業する」
・福祉系高校ルート:「福祉系高校にて定められた科目・単位を取得し卒業している」
介護職は他の職業から転職する方、高齢になってから挑戦する方も多いので、介護福祉士の資格取得は「実務経験ルート」が一般的。
無資格から介護職をはじめ、初任者研修、実務者研修を修了し、3年以上働いてから試験を受ける方が大半ですね。
<資格を持つメリット>
・就職の際に、初任者研修修了者や実務者研修の修了者以上に優遇されやすい
・国家資格を保持できる
・実務経験を積めば介護支援専門員(ケアマネージャー)へのキャリアアップを目指せる
・基本給アップや資格手当によりさらなる給与アップを狙える
介護職を長く続けていこうと考えているなら、初任者研修と実務者研修を修了したうえで、最終的に「介護福祉士」を取得するのが断然おすすめです。
介護福祉士は国家資格だということもあり、介護業界での価値は非常に高いですね。
「介護福祉士を取得していれば就職に困ることはない」と言っても過言ではないので、介護業界で活躍したいと考えるなら、ぜひ介護福祉士の取得を目指してみてください。